<第51回> このところ商品やサービスの価格が上がっているように感じますが?

    (消費者物価指数はほぼ前年並み)

  •  最近、買い物をする度にいろいろな商品やサービスの価格が上がってきているように感じますが、皆さんはいかがでしょうか。
  •  まず、総務省が公表している「消費者物価指数」(前年比)の動きをみてみましょう。下記のグラフにあるように総合指数、生鮮食品を除く総合指数は0.5%程度、生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数は前年比横ばいのレベルで推移しています。
     携帯電話の料金等が見直されたり、一般商品の価格が競争激化の下で据え置かれたりしていること等が、その背景のようです。実際、新聞等にでているメーカーの説明などをみると、収入がなかなか増えない中で、消費者の価格に対する姿勢は厳しく、価格の引き上げは容易ではないとのコメントもみられます。

    (消費者の受け止め方)
  •  こうした収入や支出、あるいは商品やサービスの価格に対する消費者の受け止め方はどうでしょうか。日本銀行が定期的に実施している「生活意識に関するアンケート調査」(第70回)<7月7日公表>の結果をみると、収入については、1年前と比べて「減った」との回答が減少し、「変わらない」との回答が増えています。一方、支出については、「増えた」との回答が若干増加しています。こうした下で物価については、1年前に比べて「上がった」という回答が7割弱を占めており、物価の上がり幅についても、平均値で4.3%、中央値で3.0%との回答になっています。消費者物価指数ではほぼ前年並みなのですが、消費者の感覚では、物価は上がっていると感じている人の割合が多いですね。
     1年後の物価については、75%程度の人が「上がる」とみており、その幅は平均で3.9%、中央値で2.0%となっています。
  • (当面の価格引き上げの動き)

  •  2017年春以降に値上がりした商品やサービスの具体例をみてみると、電気・ガス料金(大手電力10社・都市ガス大手4社)、国際線旅客運賃に上乗せする燃油サーチャージ、たばこ、ティッシュペーパー・トイレットペーパー、バター・チーズ、はがき料金、タイヤ、家庭用小麦粉、などがあります。
     この先についても、かつお節、ツナ缶などの商品のほか、宅配便の値上げも予定されています。所得がなかなか増加えない中で、生活に密着した食品や配達料金等の値上がりは、一般消費者の財布の紐を固くする可能性もでてきますね。
     景気回復の効果が労働力不足から賃金・所得の増加へ繋がるとともに、年金問題などの将来不安に対する大きな方向性が示されることがとても重要になってきていると考えられます。