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20.12.18
こんにちは!ときわ総合サービスのおもてなし担当社員の「ときわん」です!
日本の貨幣(硬貨)には、穴が開いているものと開いていないものがあります。
穴のない貨幣の方が多く、穴が開いているのは6種類中2種類で「5円玉(硬貨)」と「50円玉(硬貨)」だけです。
世界に目を向けても、穴のない貨幣の方が多く発行されています。
それではなぜ、穴の開いた貨幣が発行されるようになったのでしょうか?
今回は穴の開いた貨幣が発行されるようになった理由や、貨幣にまつわる雑学について見ていきましょう。
現在、日本で発行されている貨幣のうち穴が開いているのは「5円玉(硬貨)」と「50円玉(硬貨)」の2種類です。
なぜ穴が開いているのか、その理由を紐解くと、それぞれの貨幣にまつわるマメ知識も垣間見ることができます。
貨幣の種類が増えてくると、似たようなサイズや材質の貨幣を発行せざるを得なくなり、その結果として、偽造される危険性も高まります。
そこで、偽造防止のために穴をあけて加工しにくくしたと言われています。
5円玉は10円玉とサイズがあまり変わらず、材質も銅でできています(正確には、5円玉には亜鉛が混ざっている「黄銅」が使用されています)。
また、50円玉も100円玉とサイズはほぼ同じであり、どちらも白銅からできています。
このように価値の近い貨幣が似たような質感を持っているため、視覚障がいを持っている方にも配慮し、手で持った時にパッとわかるように穴が開けられているのです。
5円玉が発行された昭和23年当初、1円玉はアルミニウムではなく銅で作られていました。
すなわち、1円・5円・10円硬貨全てが、銅から作られていた訳です。
戦後の資源不足も相まって5円玉については、穴を開けるデザインが採用されることとなりました。
50円玉と100円玉は昭和30年代になってからの発行となりますが、同様にして相対的に価値の低い貨幣の方に、穴開きのデザイン(有孔貨幣:ゆうこうかへい)が取り入れられることとなりました。
現在の貨幣は戦後になってから、すなわち昭和20年代~30年代に発行されたものですが、それより前に発行された貨幣にも、「穴」はあったのでしょうか?
紙幣が誕生したのは1600年代・江戸時代中期とされており、それより前は小判や丸い貨幣が庶民のお金として流通していました。
日本では銅が素材として採掘されやすかった背景もあり、古銭の大半は銅で作られています。
もちろん現在のような造幣局による機械生産ではありませんので、職人が銅を型に流し込み、一枚一枚手作業で成型する必要がありました。
その際、真ん中に四角い棒で穴を開け、貨幣を固定した状態で周囲にはみ出た「バリ」を研磨した方が効率良く作業できたため、この形態が採用されたとされています。
ちなみに日本では四角い貨幣や小判なども流通していましたが、庶民の間では丸い貨幣が通貨として広く浸透していたのには、次の3つのポイントがあったと考えられています。
1.円形であることで摩耗・劣化しづらい
2.穴に紐を通して貨幣を管理・持ち運びできる
3.大量生産をするうえで都合が良い
丸いデザインで摩耗・劣化もしづらく、穴に紐も通せる便利な貨幣として世の中に浸透した「有孔貨幣(穴開きデザインの貨幣)」。
お金にわざわざ穴を開けるのは手間がかかりそうですが、単なるデザイン面だけでなく、実はコストダウンやユニバーサルデザインの観点からも理にかなっているといえます。
また、過去の古銭と今の貨幣の穴の意味は違うものの、穴が開いた貨幣というデザインは踏襲されているという歴史的背景もあります。
こういったマメ知識を得ると、お金を使うときに少し楽しくなりますよね!
ところで、最後にもうひとつマメ知識をご紹介しますね。
それは西洋の貨幣には穴あきのものがないことです。
西洋では、貨幣を作るのに、金属を溶かして型に流し込む方法(鋳造法)ではなく、金属をハンマーで叩いて伸ばす方法が採られていたからです。
外国の方、とくに西洋の方とお話する機会には、面白い話のネタとなりそうですね。