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19.08.09
こんにちは!ときわ総合サービスのおもてなし担当社員の「ときわん」です。
突然ですが皆さん、紙幣をどのようにしまい、どのように持ち歩いていますか?
きちんとお財布に入れておけば、比較的キレイな状態で保管できますが、紙幣は財布のファスナー部分に挟まったり、折り曲げていたところが弱くなって破れたりと、ふとした瞬間に破損してしまうことがあります。
紙幣は破損してしまうと、券売機でリジェクトされてしまうなど、そのままでは使用できないことがあります。
では、万が一、紙幣が破損してしまった場合、どのように対処するのが良いのでしょうか?
今回は「紙幣が破れたときの対処法」を中心にご紹介します。
紙幣が破れたとしても、破損の程度によってはそのまま使用できます。
一般的に言われているポイントをあげれば次のとおりです。
■使える例
・紙幣の端から数ミリ程度破れたり切れたりしているが、模様やホログラムなど偽造防止技術が搭載された部分に関しては破損がない
・一度濡れてしまったが、比較的元に近い状態で乾いた
■使えない例
・破れた紙幣のパーツは現存しているが真っ二つに破れた
・紙幣が濡れた際に数枚重ねた状態で乾燥させたところ、張り付いてしまった
・気が付いたら紙幣が破れており、しかも一部のパーツが欠損していた
このように紙幣が完全に破れてしまっていたり、張り付いてしまったら、仮に全てのパーツが揃っていたとしてもそのままでは使用できません。
使えない例に取り上げたような紙幣はそのままでは使用できませんので、きちんとした正規の紙幣に交換して貰う必要があります。
なお、破れた紙幣をセロテープなどで補強し無理して使っている場合には、自動販売機やセルフレジで使用できなかったり、場合によっては機械を詰まらせるなど大きなトラブルを起こしてしまうリスクもあります。
できるだけ早く、きちんとした紙幣と交換することが望ましいでしょう。
これまで紙幣を例に説明してきましたが、貨幣も加え、使用できない状態のお金は正式には「損傷現金」と呼ばれています。
「損傷現金」を正規のお金に交換する(=引換える)には、対応できる場所と条件が決まっています。
それぞれ確認してみましょう。
例えば、損傷した紙幣の状態が比較的よく(折り目で真っ二つに切れてしまったが、パーツはすべてそろっているなど)、また明らかに偽造でない正規の紙幣と確認できる場合には、最寄りの金融機関において正規の紙幣と交換して貰えます。
まずは、日本銀行の本店および全国32の支店や、最寄りの民間金融機関の窓口で、営業時間中(平日のおおむね9:00~15:00)に相談してみましょう。
(紙幣の状態を双方で確認する必要がありますので、郵送では対応できません)
金融機関の窓口をいきなり訪問しても、「本日はお客様が多く直ちに引換えを行うことは難しいので、改めて日時を定めて出直して欲しい」といわれることもあります。
日本銀行の本支店では事前連絡が条件となっていますし、民間金融機関の支店には、窓口の態勢上の制約などから、そもそも対応が難しいところもあります。
日本銀行には発券センターや国内事務所という出先もありますが、こちらでは対応していないので注意しましょう。
また、全国の郵便局では原則両替対応を行っていないため、引換えについても取り扱っていません。
(郵便局の窓口でも対応してくれた、という声も聞きますが、これはあくまでもサービスとして対応してくれた例であり、基本的には他の金融機関を訪ねた方が良いでしょう。)
「損傷現金」は、一目で破損の状況から破損前の形状が確認できるのであれば、基本的にその場で交換してくれます。
窓口の混雑状況にもよりますが、その日のうちに対応して貰えることが多いようです。
一方、「欠損範囲が大きい」「紙幣の一部が欠けており見当たらない」「ピッタリ紙幣が引っ付いてしまい、自分では広げることができなかった」、「火事で燃えて複数の貨幣がくっついてしまった」といった場合には、偽造紙幣・貨幣ではないことの検証や枚数を確定するために時間がかかる可能性があります。
さらに、「損傷現金」の傷み具合や持ち込んだ量によっては、その日のうちに対応できない場合もあります。
いずれにしても、事前に金融機関に連絡をとっておくことをお勧めします。
金融機関に事前連絡を行う際には、簡潔に損傷の状況を予め伝えておくと、金融機関サイドが人員を増やして対応してくれるケースもあり、引換えがスムーズに進むことが多いようです。
紙幣と貨幣の引換え基準をそれぞれ説明しましょう。
紙幣については、表裏の両面が具備されていることを前提としたうえ、具体的な引換基準は次のとおりとなっています。
紙幣の状態 | 受け取れる金額 |
紙幣の全てのパーツが残っており、すぐに元の紙幣の状態が確認できる | 額面全額を受け取れる |
紙幣の一部は破損・欠損しているが、元の紙幣の2/3以上が確認できる | |
紙幣の一部が破損・欠損しており、残った部分の面積が5分の2以上、3分の2未満 | 額面半額を受け取れる(破れた一万円札なら5000円相当として交換) |
紙幣の残った部分の面積が5分の2以下 | 失効 |
小さなパーツしか確認できないのに額面で引換えてしまうと、あえて紙幣を破いてそれぞれ別の金融機関で交換することにより、実際に額面以上の紙幣を手に入れてしまうことが可能となります。
上記のような基準は不正を防ぐために作られたルールともいえます。
貨幣についても、磨損その他の事由により使用することが困難となった貨幣は引換えの対象となり、模様の認識ができる貨幣については、下記の具体的引換基準により引換えて貰えます。
ただし、災害その他やむを得ない事由により量目(重さ)が減少した貨幣については、模様の認識ができることを条件に額面価格の全額をもって引換えて貰えます。
貨幣の状態 | 受け取れる金額 | |
金貨 | 量目の98%以上のもの | 額面全額を受け取れる |
金貨以外 | 量目の2分の1を超えるもの | 額面全額を受け取れる |
紙幣の端から少しだけ破損しているようなケースであれば元の紙幣の状態を想像しやすいのですが、いったんバラバラになってしまい真ん中のパーツが見つからないといった場合には、「できるだけたくさんのパーツをまんべんなく集める」ことがカギとなります。
全体像がわかるよう、まずはできるだけ大きなパーツから集めましょう。
紙幣がバラバラになってしまった場合、元の紙幣を想像できるようにマスキングテープなどでパーツを仮止めしておくと、金融機関の検証に要する手間が減り、結果として短い時間で引換えて貰えるようです。
日本銀行のホームページでは、依頼人の同意を得たうえで、運転免許証などの確認書類により本人確認を行わせて頂く、とされています。
また、日本銀行の窓口では、損傷現金は営業日を跨いでお預かりすることはできない、とありますので、ご注意ください。
民間金融機関では、直ちに対応できない場合や欠損状況により対応に時間を要する場合には、振込先口座情報の持参を求められることもあります。
事前連絡の時にこうした点も確認しておくことをお勧めします。
手数料はかかりません。一度に受入れができる紙幣や貨幣の枚数制限も基本的にはありません。
しかし、窓口で損傷現金をたくさん交換すると手間も時間もかかります。
地方の小さな銀行では窓口スタッフの人数にも限界があります。
万が一、引換作業に時間のかかりそうな状態の紙幣や貨幣、また大量の紙幣や貨幣を持ち込むのであれば、事前連絡時に対応ができるかどうかも確認しておきましょう。
基本的な条件以外にも知っておきたい引換のマメ知識があります。
紙幣は大切に使っていても破れてしまうことがありますが、ちょっとした不注意から、燃やす・シュレッダーにかけるといったことで破損してしまうことがあります。
「そうならないように気を付ける」のが一番ですが、万が一そうなった場合には、イレギュラー対応のポイントを押さえておくことが大切です。
飲み物をこぼしてしまったり、誤って洗面所の手洗い場に流してしまった場合などは、できるだけ早く水分を吸い取り乾かす必要があります。
ただし、紙幣がポケットに入っていることに気づかずに洗濯し、紙幣が固まって乾いてしまった場合などには、無理に1枚ずつはがすことなく、できるだけ乾かしてそのままの状態で金融機関に持ち込むことがポイントです。
また、紙幣をタバコの火などで誤って焼いてしまった場合には、燃えかすが粉々になってしまうと、失効となり引換えできないおそれがあります。
灰になったものも含め、箱に入れるなどして、できるだけ原形を崩さずに金融機関に持ち込むことをお勧めします。
封筒に入った状態で燃えたのであれば、封筒の灰ごと密閉バッグなどに入れて金融機関に持参しましょう。
紙幣を誤って切り刻んでしまうという失敗でアリがちなのは、紙幣を入れた金融機関の封筒ごとうっかりシュレッダーにかけてしまうというパターン。
すだれ状に切り刻まれていても、復元された紙幣が引換基準を満たしていれば、引換えて貰えます。
全てのパーツが揃わなくても引換えはできますが、残った紙幣の面積次第では半額もしくは失効となります。
とくに透かし部分やホログラムの部分は紙幣であることを見極めるポイントとなりますので、しっかり拾い集めておきたいところです。
なお、日銀を見学したときに記念品として貰える紙幣の裁断片はつなぎ合わせても、紙幣としての効力はありません。
それどころか場合によっては、通貨変造の罪に問われることもありますので、くれぐれもご注意してくださいね。
(そもそも、紙幣の裁断片はつなぎ合わせないという条件で記念品として貰っているのですから、悪用はNGですよ!)
上記いずれの場合においても、事前に窓口の職員に損傷現金の状況や損傷に至った事情を説明することが、引換を円滑に進めるために、重要な要素となります。
このように破れた紙幣や磨損した貨幣でも交換はできますが、手間や時間がかかります。
ポチ袋に入れられていた紙幣や、マネークリップで持ち歩いている紙幣は、折れ目の箇所の強度が弱くなりがち。
このまま使うと破れてしまうかな?と思ったら、早めに金融機関で引換えて貰うことをオススメするとともに、まずは大事に扱うこと。そうです、お金をおざなりにしないことが大切ですね。
阪神淡路大震災や東日本大震災のような大規模災害が起きた際には、大量の損傷通貨が発生します。そうした異常事態が起きた時には、特別な対応が必要になります。
「大地震で沢山のお金が焼けたり、傷ついた時、どのような対応がされたのでしょうか?」というコラムで詳しく紹介しています。関心のある方は、こちらも是非ご覧くださいね。