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20.05.15
2012年度(お題は「夢」)の銅賞受賞作品です。
家計簿をつけようと考えているがまだ戸惑っている貴方!家計簿をつけ始めたけど、毎日つけるのが大変で挫折しそうな貴方!
そうです。家計簿をつけること自体を目的にしていませんか。何か具体的な目標があってはじめて、家計管理をしっかりしてお金を貯めようというインセンティブが沸くものです。ここで言う「目標」は「夢」という言葉に置き換えることもできるでしょう。
皆さんの夢はなんでしょうか。「家族が仲良く集える家を買いたい」「海外留学をしたい」といった大きな夢から、「三ツ星レストランで大切な人と贅沢な夕食をしてみたい」といった少し身近な夢まで、それぞれの「夢」があると思います。
家計簿をつけることによって、こうした「夢」の実現に一歩踏みだせるとしたら、何と素敵なことでしょう。この川柳にはこうした気持ちが込められています。
家計簿をつけている人はどれくらいいるのでしょう。公益財団法人家計研究所の調べによれば、つけている23%、時々つける13%、以前はつけていた46%、つけたことがない18%となっています。
これは家計簿をつけたことがある人は82%もいるのに、現在でも続けている人は半数以下に過ぎず、多くの人が挫折していることを示しています。
家計簿をつけ続けるコツについてはこのコラムで別の機会にお話したいと考えていますが、家計簿は「できれば」つけることをお勧めします。
家計簿をつけるということは、自分のお金と生活に正面から向き合うことだからです。
これにより「ちょっと無駄遣いしてしまった」と反省し、「明日の買い物は抑えよう」とお金の使い方について計画を立て、お金の流れを押さえる地図が描けてきます。「夢」の実現に向けて一歩踏み出せることになるのです。
家計簿について、少し古くなりますが、2011年12月にNTTコミュニケーションズが公表した調査を紹介しましょう。
まずは、家計簿をつける動機についてです。
無駄遣いを減らしたい 73.3%
貯蓄したい 54.3%
使途不明金を減らす 52.7%
皆さんの気持ちとだいたい同じではないでしょうか。
次に家計簿をつけ始めた人が感じている変化を尋ねました。
金銭感覚が変わった 42.2%
無駄遣いが減った 35.7%
口座残高が把握できるようになった 43.6%
多くの人が家計簿をつけることの効果を感じているようです。
最後に家計簿をつけている人とつけていない人の貯蓄額を見てみましょう。
つけている人 639.8万円
つけていない人 568.7万円
家計簿をつけている人の貯蓄額はつけていない人より約70万円多くなっています。家計簿をつける効果は数字となって表れています。
家計簿をつけることで、お金との向き合い方が分かってくると、お金の使い方や増やし方についても興味が沸いてきます。こうしてお金を味方にできれば、現在の生活だけでなく、将来の生活についても不安が解消され、充実した生活を送ることができるようになります。
ライフステージごとに必要となるお金は異なります。それぞれのライフステージのゴールが見えれば、そのゴールに向けて一歩一歩進んでいくことができます。いわば「未来に進むための地図」も手に入れることができるのです。
一つの例として、20歳代の未婚の女性が結婚して、30歳代になって子供を授かり、60歳代後半には仕事を引退して夫婦2人で老後を過ごす、といったケースについて考えてみましょう。
未婚の20歳代は友達付合いも欠かせませんが、浪費をせずに「収入の3か月分を貯蓄」する。
結婚して子供を授かったとしても30歳代は教育費負担が重くなく、貯め時なので「年収分の貯蓄」を目指す。
40歳代から50歳代前半は教育費負担が重く貯蓄はあまりできない。
50歳代後半から65歳までは子供が独立し最後の貯め時がくる。この時には夫婦でゆとりある老後の生活を送るために、「夫婦合わせて3千万円」を目標に貯蓄に励む、といった形で目標を設定するのです。
個々人の置かれている環境は様々で、目標も異なってくるでしょうが、重要なのは長い人生を射程において予め計画を立てておくことが、充実した生活を送るために不可欠だということです。
毎年年末になると書店や文具店に家計簿が並びます。紙ベースの家計簿は、江戸時代に商家で活用されるようになり、明治時代に一般家庭にも普及しました。他方、最近ではスマホにダウンロードできる家計簿アプリも普及しています。
紙の家計簿は全体像を掴みやすいというメリットがあります。日記代わりに出来事を記入し、何年か後に以前の家計簿を見返して再確認することも容易です。
アプリの家計簿には、ちょっとした空き時間にスマホから入力できますし、レシートをかざせば自動入力して費目別に記帳する機能がついているものもあります。
ここで忘れてはいけない重要な点は、家計簿をつけること自体が目的ではなく、つけた家計簿により家計を見直し、自分のお金と生活に向き合うことが真の目的であるということです。
家計簿は紙でもスマホのアプリでも、お金の流れを把握する道具という点では同じです。自分に適した方法を選択すれば良いでしょう。
当社が出版している「明るい暮らしの家計簿」は紙の家計簿ですが、アプリの家計簿を提供しているIT企業とコラボし、「家計簿普及促進委員会」を設立しました。
設立の趣旨は、「夢をかなえ、豊かな暮らし、安心できる家計を実現するツール(道具)として、家計簿をうまく活用してもらいたい」ということにあります。その活動については、「ときわんジャーナル 家計管理・金融教育関連のイベント」をご覧ください。